さて、2回目のテーマは何にしようか…。
3人で話し合った結果、今回の旅は『歴史』にスポットをあてることに。
最近、盛り上がりを見せている日本のワイン。
いつ頃から作り始められていて、どのような歴史をたどってきたのか?
今回はスライドを持ち込み、日本ワイン検定1級をお持ちの長さんから歴史を学びながら、旅が始まりました!
ブドウ栽培の歴史自体は意外にも古く、奈良時代(700年代)にはその存在を裏付ける資料も。
最近、国際的にも知名度を上げてきている日本を代表する品種『甲州』も、この時代にシルクロードを経て山梨は勝沼に伝来したのではないかとされています。
ちょうど先日、大学機関の調査で『甲州』がヴィティス・ヴィニフェラ(欧州系品種)とアジア品種の交配種であるという結果が発表されましたが、なるほど納得。
…うーん、歴史のロマンを感じます!!
ワイン造りが本格的に行われるようになったのは明治の初期。
明治10年には現『メルシャン』の前身となる民間で初の醸造所が山梨県勝沼で設立、フランスに研修生を派遣するなどして本場の技術を取り入れようとしたものの、当時は酸味の強いワインは受け入れられずに会社は解散。
その後もフィロキセラ(ブドウの病害虫)の影響やワイン需要の低迷により苦戦を強いられるなど、順調なスタートとはいかなかったようです。
そして、明治40年にはあの『赤玉ポートワイン』が大ヒット。
ここからの影響でしょうか?
日本のワイン=甘いもの、というイメージを持たれるようになったのは。。。
あ、ちなみにポルトガルは本場の『ポートワイン』がありますので、現在は『赤玉スウィートワイン』と名前を変えてスーパーに売っております。
あくまでも『甘味酒』として、炭酸などで割って飲むのはアリかもですね〜。
…と、話が脱線しましたが、そんな明治の時代から今に至るまで、いまだ第一線でご活躍中のワイナリーもあるんです!!
マスカット・ベーリーAをはじめ多くの日本独自品種を開発した"日本のブドウの父"、川上善兵衛さんが故郷新潟県で設立した『岩の原葡萄園』。
山形県の赤湯地方で誕生し、私と同世代の5代目が現在ご活躍中の『酒井ワイナリー』。
そして昨今の山梨、日本のワインシーンに多大な功績を残して来られた『丸藤葡萄酒工業』。
現サントリー登美の丘ワイナリーのルーツである『登美農園』も、この時代に生まれたんですね〜。
そして今回、丸藤葡萄酒工業の4代目 大村社長には事前に電話&メールで当時の貴重なお話をお聞きすることが出来ました!
忙しい合間を縫っての丁寧なご回答、本当に感謝、感謝です。
ワイナリー設立初期のエピソードや、日本ワインのこれからの未来などー。
まさに日本ワインの歴史と共にある大村さんのお話は、時代の情景が目に浮かぶ、とても興味深いお話でした。
そんなこんなで、日本ワインの旅は2回目も終了。
たまには歴史という時間の流れに想いを馳せて旅をするのも良いですね。
さて、次回は日本ワインの最北の地、北海道へ!